世界は狭い
ブルブル…
携帯が震えた。messengerアプリに着信だ。
「ハロー!センセイ!」
声の主はミクロネシア連邦ヤップ島にいた頃の友人二人。オーウェンとグリーノだ。
私が監督をしていた陸上競技チームに参加してくれていた選手たちだった。
二人とも変わったような。そうでないような…
オーウェンは今、ヤップ島から2000kmほど離れた首都の島(ポンペイ島)にいるらしい。
そしてグリーノ。おしゃれな迷彩柄の衣装を身にまとっている。
「Where are you?」と訊いてみる。
「Mexico!」とグリーノ。
???
正確にはメキシコとの国境の町アメリカ合衆国テキサス州エルパソにいるらしい。米軍に入ったそうだ。それで迷彩服を着ていたのか…ミクロネシア連邦国籍の人は米軍に入ることができるらしい。
私は国境の向こう側、メキシコ・グアダラハラにいる事を伝える。これからはグリーノとは時差を気にせず話すことができそうだ。
オーウェンには
「ミクロネシア連邦陸上チームの監督に、俺を再招聘するように伝えてくれ!」と頼んでみる。転職活動?離れてみるとあの南国の雰囲気も素敵だったと気が付いた。少しもどってみたい気もするのだ。
それにしても、インターネットとは便利なもので、これだけ離れた場所にいる三人の映像通話を可能にしてくれる。
そして、不思議な事も起こるもので、遠くに離れたと思っていても、結構近くにいたりする。
何よりうれしかったのは、2年間離れていても、私のことを思い出してくれたこと。連絡をくれたことだ。当時は、私の考えを上手く伝えられず、衝突もした。それでも、これだけ時間的・空間的に離れていても、私と通話してくれる。
彼らの心の中に残ることができた。それだけでもミクロネシアで過ごした意味があった。そう思うのだ。
いつの日か、このコロナウイルスが落ち着いたら、彼らに会いに行きたいと思う。世話になった人たちに会いに行きたいと思う。
感謝です。
そろそろ減量
ダイエットに成功!一か月で6.4kgの減量。パチパチパチ…
4月1日から減量期に入ったワタクシ。
当初は7月のフィジーク(ボディビル系競技)大会に出場を予定していました。(例の感染症の影響で中止になってしまいましたが…)
1月から3月は増量期。筋肉をつける時期。多少の脂肪をまとう事は気にしない。という言い訳をしてガンガン食べていました。
1月1日の私、70.8kg
4月1日の私、76kg
完全にデブ化しましたね。
そして4月1日を境に、減量生活開始!
大会の目標は霞んでしまいましたが、健康面のためにも減量。もしどこかで大会ができるようになったら…いつでも調整に入れるよう減量しよう。
減量の方法は
①摂取カロリーを下げる。
②消費カロリーを上げる。
少なくとも、①か②の一つは行わなくてはいけません。ボディービルダーやフィジーカーの多くの方々の考え方は、減量期にトレーニングの強度は出来る限り維持し、無駄な脂質や糖質の摂取を控えて、摂取カロリーを下げる。そして筋量は維持し、体脂肪を落とすことで減量していくというもの。
私もそれに倣います。ただし3月21日を最後に本宅(ジム)は閉鎖中なので、厳密にはトレーニングの負荷を維持できていないとは思いますが…自重トレーニングやチューブトレーニングでできる限りの負荷はかけていきます。
外出自粛を求められる状況のため、日常生活での消費カロリーも低下しているため、本当に減量できるのか心配でしたが、何はともあれやってみんとあかん!ということで減量開始!
①トレーニングについて
出来ることをやる。
起床直後に20分~30分のランニングとその場でのサーキットトレーニング。
直後に朝食。
直後に1時間半ほどの自重トレーニング・チューブトレーニング。
という流れです。
②食事について
一気に変えました。
3月に食べていたもの
|
たんぱく質(g) |
脂質(g) |
炭水化物(g) |
カロリー(kcal) |
|||
第1食(朝のランニング後) |
|||||||
ごはん(炊飯後)500g |
12.5 |
1.5 |
185.5 |
840 |
|||
牛ハツ(心臓)400g |
66 |
30.4 |
0.4 |
568 |
|||
野菜 (キャベツ、人参、ブロッコリー、玉ねぎ、トマトなど) |
気にしない! |
||||||
第2食(朝の筋トレ後) |
|||||||
バナナ1本 90g |
0.99 |
0.18 |
20.25 |
77 |
|||
牛ハツ(心臓)400g |
66 |
30.4 |
0.4 |
568 |
|||
野菜 (キャベツ、人参、ブロッコリー、玉ねぎ、トマトなど) |
気にしない! |
||||||
第3食(昼過ぎ) |
|||||||
スパゲッティ200g (基本的に麺だけ たまに鶏の足と) |
10.4 |
1.8 |
56.8 |
298 |
|||
間食(2~3時間に一つ) |
|||||||
ゆで卵 5個(全卵) |
36.9 |
30,9 |
0.9 |
453 |
|||
合計 |
192.79 |
64.28 |
264.25 |
2804 |
|||
4月1日以降の食事
|
たんぱく質(g) |
脂質(g) |
炭水化物(g) |
カロリー(kcal) |
|||
第1食(朝のランニング後) |
|||||||
乾燥状態で 100g |
13.7 |
5,7 |
69,1 |
380 |
|||
鶏胸肉(皮無し) 250g |
55.75 |
3.75 |
0 |
270 |
|||
野菜 (キャベツ、人参、ブロッコリー、玉ねぎ、トマトなど) |
気にしない! |
||||||
第2食(朝の筋トレ後) |
|||||||
鶏胸肉(皮無し) 250g |
55.75 |
3.75 |
0 |
270 |
|||
野菜 (キャベツ、人参、ブロッコリー、玉ねぎ、トマトなど) |
気にしない! |
||||||
第3食(昼過ぎ) |
|||||||
鶏胸肉(皮無し) 250g |
55.75 |
3.75 |
0 |
270 |
|||
間食(2~3時間に一つ) |
|||||||
ゆで卵 5個(全卵) |
36.9 |
30,9 |
0.9 |
453 |
|||
合計 |
217.85 |
11.25 |
70 |
1643 |
|||
3月と4月で比べて
カロリーは2804kcalから1643kcalへと激減。そら痩せるわ…
たんぱく質はなんと192gから217gへと増加しております。これは嬉しい誤算。
オートミールという食品。最初は慣れませんでしたが、
オートミール:水=2:3
くらいの割合で炊飯器にぶち込み、米と同じように炊飯器のスイッチを入れると、玄米のような食感を覚えるようになりました。
白米に比べ、血糖値の上昇が緩やかだそうです。
あとは牛の心臓を食べなくなり、鶏胸肉に変更したのが大きいですね。こちらでは鶏胸肉、結構高いのが財布に苦しいところですが…
まあ野菜を計算に入れていないなど、テキトーにもほどがあるので、実際には3月も4月もあと200kcalくらいは余計に摂っていると思います。
さらには、ジムでのウエイトトレーニングができないご時世となっていること。家での自重トレーニング・チューブトレーニングでは筋量が落ちているはずです。
ともあれ、体重計信者となれば一応減量に成功したといえるのでは?
65kgぐらいまでは落としたいですね。
今年中は難しいかもしれませんが、もしフィジーク大会が開催予告されればいつでもGO!できるように。
そして落ちた筋肉たちとはジム再開後に再会します。マッスルメモリーを信じます。
一度つけた筋肉は、トレーニングを中断しても、比較的早く元に戻るそうです。
昨年7月の旅行後に私もそれは実感していますので!
追記(チートデイについて)
ボディビル、フィジーク競技者の方々には減量中、「チートデイ」をとる人がおられるそうです。チートデイとは1食だけ好きなものを食べる日。あるいは1日思いっきり好きなものを食べまくる日のことだそう。
単にストレス解消と考える人。
あるいは、
一度高カロリーを摂取することで代謝を上げて、その後の減量を促進させると考える人。
いろいろおられるようです。
私も4月25日に一日、とにかく食べまくるチートデイを設けました。難しいことは考えず、単にストレス解消のつもりでした。
当然、次の日は体重が跳ね上がりましたが、3日後にはほぼ元に戻りました。そしてそれ以降はさらに体重が減少しました。これは嬉しい誤算。
ただ、脂肪を吸収しやすい人、そうでない人など、人それぞれですので、あくまでもそういう場合もあるという程度にお考え下さい。
私はまた5月のどこかで大食いチートデイを取りたいと思います。
やはり野菜は干してほしい
日々、日光浴に励んでおります。
昨今、なかなか外出が難しい…だんだん白くなる身体はなんか嫌や!というのと、フィジーク(今風のボディビル)大会に出たいな…そのためには焼けたサマーボディが必要や!という事で、日光浴しながら読書というのが日課。
(悲しいかな、出場の申し込みをした大会、料金の納入直後に中止になりましたが…)
それにしても暑い、熱い、日差しがアツい…
空気がカラカラ…
?
これって有効活用できません?
ってことで干し野菜、こんな時こそ干し野菜。乾燥と豊富な太陽光線。絶好の条件がそろっております。
ちょうどスーパーではニンジンの安売り中。普段は1kg13ペソ(約60円)くらいのものが、この日はなんと1kg4ペソ(約18円)!
買い込みます。
家に持ち帰り、ひたすらニンジンを輪切りにしていきます。
まな板と包丁のコンコン(ゴンゴン?)という小気味の良い音が部屋に響きます。
そういや実家にいたころ、「親父がよう干し柿をつくってはったなあ。」と思い出しました。
こうした大量のニンジンスライスさんたちを、テキトーに広げます。鍋のフタ、皿、ザルなど何度も良いと思います。一枚一枚ができるだけ重ならないようにしましょう。太陽光の恩恵を最大限に受けるためにも。
そして日当たりの良い所に放置。
半日経った頃には、しなびてきます。そこからさらに日光浴させます。
私の住むメキシコでは一日干しでもかなりカラカラになります。ただ万全を期すべく、もう一日干しましょう。
全く潤いを失ったニンジンたち。この状態になれば完成。
あとはそこそこ日持ちすると思うので、日々の煮炊きをする際に放り込んで食べることとしたいと思います。
他の野菜でもできそうです。晴天、乾燥続きのときがあればみなさまもお試し下さい。ただし梅雨時は絶対にあきません。カビカビになりますので…
テキサスのクリスマス
さて、本場アメリカ・ヒューストンのクリスマスは如何なるものか。
12月25日、街に繰り出すことにした。人、人、人が…いない。まるで元日の大阪のようだった。
“Let it snow. Let it snow. Let it snow….”
温暖なテキサスの街にそんなクリスマスソングが流れる。なんとなく寂しい気持ちになる。
「一ドルくれへんか?一ドルでええねん。」
ごくごくたまにすれ違う人はそんな事を言ってくる。ひょっとしたらホームレスなのかもしれない。
もちろん、ほとんどの店は閉店状態。せっかくアメリカに来たのだから…とハンバーガー店を探す。「ほぼ」年中無休のハンバーガー店ですら、この日は例外。閉まっている店が大多数だった。結局、宿近くの店に入る。店の周りには酒瓶をラッパ飲みする男が寝そべっている。店内には、子どもだけで時間をつぶしているのか、ほっとらかしにされている少年たちがいる。机上はゴミでぐちゃぐちゃ。ひょっとしたら…店員さんの子ども達かもしれないが…
他にも、様々な外見をし、様々な事情を抱えていそうな人たちがたくさんいた。12月25日のハンバーガー店とはこういう状態なのだ。
なんちゃらバーガーセットを注文。9ドル位した、と思う。意外にハンバーガーは高い。
少し時間をつぶそうかと思った。ただ、店の内外で奇声を上げる酒飲み男などがいる。さっさと退散するのが吉だ。飲み放題の炭酸飲料を適当におかわりし、宿に戻った。
昼過ぎ。宿も眠っているような感じだ。クリスマスソングを流すFMだけが響く。ドミトリーに戻ると、日本語のTシャツを着た若者がいた。
「日本人の方ですか?」
「はい…」
彼はアメリカ大陸を北から旅しているのだという。男一人でニューヨークにいても寂しかったこと。クリスマスのアメリカの静けさのこと。物価の高いこと。宿の雰囲気は良いこと。昨夜の夕食を私が食べまくっていたこと…
そして近々、彼もメキシコに来るという。少し押し付けがましかったが、連絡先を渡した。大半の場合は、その後の連絡など無いのだ。でも、旅で出会った人とはそういうやり取りをするのが流儀だと思う。
その25日の晩も夕食が出た。
「少し小規模だけどね」
宿の従業員がはにかみながらそう言う。とんでもない。昨日のご馳走の残り、加えて新しい料理も数点。また適当に取って食べていく。前日に比べ少し静かな夜。子どもの頃の、我が家の元日の夜に似ていた。大晦日は賑やか。元日は「ちょっとしんどいな~」といいながらお節料理をつまむ。そんな感じだ。
傍らでウガリを食していたアフリカ系の二人に声を掛けてみる。ケニア出身だという。そんな彼らとビリヤードをしてのんびり過ごした。途中からはアメリカ人も加わり、楽しい夜が過ごせた。
いい宿だ。
一泊30ドル。
この季節にヒューストンを旅行する際の最低価格。これを支払う人は良識のある人なのか。
数々の安宿に泊まってきた。一泊10ドル以下のようなところでは、台所やトイレはぐちゃぐちゃ。夜通し欧米人がどんちゃん騒ぎする。という例が多かった。貧乏旅行をしたい欧米人はアジアや中南米に流れるのか。少しゆっくりしたい人がアメリカ旅行を楽しむのか。
確かに物価の高いアメリカ。私も3,4日の旅行くらいが限界だと思う。そんなことを考えながら眠りについた。
翌朝、26日、チェックアウト。受付の兄ちゃんが「メリークリスマス」と言って送り出してくれた。日本では12月26日以降はまず聞かれないセリフだ。クリスマスの余韻をしばらく楽しむ。それもなかなかいい気がした。日本でも小正月あたりまで「明けましておめでとう」というような感じだろうか。
街には少し活気が戻っていた。ビジネスマンもいる。昼食はビルの地下のフードコートに入った。なかやまきんに君さんがおススメされていたハンバーガーを探す。
「Chick-fil-A」というチェーン店。チキンバーガーで有名らしい。この会社のライバルもチキンバーガーを売り出し、アメリカでは騒ぎになっていたらしい。かなりの人気なのだとか。
「注文は?」
目が合うや否や、店員のお姉ちゃんのスマイル炸裂。忙しいビジネスマンの列。適当に何とかセットを頼みます。
感想は…まあハンバーガーやね。これで騒動になるアメリカ人のハンバーガー愛…恐るべし。
その後は適当に街を散策。土産を求めてスーパーを探す。
ありました。繁華街の外れに一軒。デパ地下のような印象な店。「テキサス」「ヒューストン」と書かれているものを探す。チョコレートがあったのでそれにした。ここの総菜コーナーはさすが移民大国。イタリア系やコーカサス系などの本格的な総菜屋が量り売りをしてくれる。喫食スペースでは各国の言葉が飛び交う。人種のるつぼアメリカだ。英語からいきなりスペイン語にスイッチする「スパングリッシュ」も結構聞こえてくる。
イタリア風の総菜パンを食べた。喫食スペースの奥から、楽しそうな音が聞こえてくる。そこはバーになっていた。せっかくのアメリカ、ビールの一杯でも飲んで帰ろう!
やはり店員さんのノリも良く、「もう一杯いかが?」とすすめてくる。ホンマはもっと飲みたかったが、飛行機に乗り遅れるわけにはいかない。
「ごめん!今晩の飛行機で帰るねん。」と言って御愛想をおねがいする。
「Safe fright!!」
そういって、バーテンと隣で飲んでいた兄ちゃんが送り出してくれた。
普段住むメキシコももちろん良い。そして隣国のアメリカもやはり良かった。以前ロサンゼルスでも感じた「おおらかなアメリカ」がここにもあった。
またいつか訪れたい。行ける日が来てほしい…と思いながら、季節外れの旅行記を書いている。
流行りの感染症のニュースは聴くのもつらい…家でのトレーニングに励みます。
NASAへ行きなされ
クリスマス独り歩きの行先が決定。
ヒューストンと聞き、真っ先に思い浮かぶのがNASAだった。宿からの行き方を確認する。市バス2本で行けるようだ。所要時間は1時間半。
12月24日クリスマスイブでも開いているのだろうか?宿の受付の兄ちゃんに聞いてみる。
「そうやな。クリスマスイブやしな…開いてるかわからんわ。
(…カタカタカタ…)
OK!Googleによれば大丈夫らしいで。」
それを信じて出発することにした。
もちろんその前に筋トレと朝飯。ここは朝食が提供される。たんぱく源はゆで卵。他はパン、コーンフレーク、バナナなどを好きに取って食べてやという方式。他の人の分がなくならない程度にガンガン頂きます。アメリカかぶれをおこした私はオートミールなども食した。奇妙な食感だった…(オートミール関係者、愛好家の方々すみません)
なおコーヒー、紅茶、牛乳なども用意されている。なんとも贅沢な朝食だ。
さて本題
1本目のバスはものの5分ほどで乗り換え地点へ。そしてそこからが長かった…
バスはどんどん郊外へ。
バス代は1台目1ドル、2台目1.5ドルくらい…やったと思います。
確かに1時間以上かかっている。乗客もほとんどおらず貸し切りバス状態。ホンマにこんなんでたどり着けるんやろか…
不安に駆られながらも到着。私も含め、多くの外国人が列をなして開館を待っていた。そして午前10時、入場開始。
入場券売り場で30ドル(ほどやったと思う)を払い入場。ここではボロボロの100ドル札、他国の両替商に絶対受け取ってもらえないようなものを使用。何の確認もなく使用できた。旅行作家の下川裕治氏が「米国内の方が、ボロ札は通用する」というようなことを書かれていた、気がする。まさにその通りだった。ありがとうございます下川先生!!!
お釣りを大事に受けとり入場!!
入場口付近は、記念品の売店。
奥に進むとツアーが開始される。家族向け遊園地にあるようなミニ列車みないな乗り物に乗りこんだ。
宇宙開発にまつわる何やかんやを見て回る。どこもテーマパーク化されているのが何ともアメリカらしい気がした。
素人にはよくわからないコンピューター関係も、お兄ちゃんお姉ちゃんが解説。アメリカンジョーク付き。
かなり見るところもあったので、ボーっとみんなについていくだけでも3時間くらいが過ぎた気がする。家族連れの方などはいいのでは。写真が撮れるところも仰山あります。
お土産はさすがNASA。ロゴ入りの商品は高級品です。ワタクシはボールペンセットしか買えない…
さて、宿まで帰ろう。街はかなり静かな印象。日本の12月24日とは大違いだ。
宿では夜にクリスマスディナーが供されるという。期待して待つことにした。
夜の7時くらいだろうか、夕食の開始。いろんな人が集まってきた。宿の従業員や宿泊者以外もいる様子。近所のおじさん、おばさんも集まってきたみたいだ。
どデカいローストハムを切り分け、ジャガイモと頂く。いくつかの副菜もある。ピーカンナッツという豆の甘さも絶妙だ。さらにはパイ(カボチャ、ナッツ、ベリーの3種やったかな)も配られた。大柄なアフリカ系のお姉さんが「まだまだあるから食べや」と言ってくれる。台所ではサンタの恰好をしたお姉さんが鶏の丸焼きを作っていた。「何でって?クリスマスやん」と言ってはりました。
アジア系の若者はスマホをいじる。一方で少し年上の層、アメリカ人やアフリカ人はいろんな話に花を咲かせている。はずかしがり屋のアジア人、陽気なアメリカンやアフリカン。夕食会場は地球の縮図みたいだ。
「ニューヨークはこうで、ロサンゼルスはこう、シカゴは労働者の街だな…」
いかにもアメリカンなおっちゃんがご機嫌に話す顔が印象的だった。
バックパッカーには高価に感じられる一泊30ドル。でも朝食込み、夜はクリスマスディナー付きなら値打ちはある。なにより雰囲気良い。落ち着いた中にも、誰でも大歓迎という懐の広さを感じる。これも移民大国アメリカなのか。
心地よい満腹感とともに床に就いた。
さあ明日はクリスマス!
ヒューストンへヒューッと(年末のお話)
「空港行き?そこやで。」
夏には300ペソ近くかかった道のりが20ペソ。メキシコ・グアダラハラのバスターミナルには空港行きバスがあるのだ。
行先のバス番号を教えてくれるアプリ。それに頼り切っていた夏の私。「人に質問する」という当たり前のことがなぜできなかったのだろう。まだまだ恥ずかしがり屋だったのか。くだらないプライドが高かったのか。両方だと思う。とはいえ失敗は成功の基。それを知っただけでも半年の意味はあったのだろう。無駄にオッサンにはなっていないようだ。
今回の行先は米国・ヒューストン。
特に意味はない。年末年始に仕事が休めた私。「どうせどこ行くのも高いやろ…」と思いつつも、スカイスキャナーをいじっていた。
ロサンゼルス
シカゴ
ヒューストン
幾つか米国の都市が表示された。グアダラハラ発の直行便が就航している都市がある。前に記したのが代表的なところだ。
ロサンゼルス往復が安い。「マッスルビーチ」なる筋トレ好きが集うビーチがあるそうだ。なかやまきんに君さんが言っていた。そこに興味はある。実はロサンゼルスに行ったことがある。7年前。初の海外旅行だった。いろんな思い出がよみがえってきた。いろんな人たちに助けてもらった。またその感動を味わいたいという思いもある。
ただ私の変な拘り。「行ったことのないところに行く。」というものに反する。故に今回の旅先にはしなかった。マッスルビーチのマッチョ軍団に怖気づいた…それも事実。鍛えてから再訪する。ことにする。
シカゴ。これは未踏の地だ。宿検索サイトBooking.comを確認する。トレーニング室を有する安宿がある。ここにしようか…と思案してスカイスキャナーを更新すると、航空券の価格が上がっていた。行く意欲が下がってきた。そんな中、シカゴについて調べる。冬は連日氷点下。
却下。
ヒューストン。どうしよう。航空券の安さは他の2つと遜色ない。宇宙センター・NASAぐらいしか知らない。クリスマスをまたぐ日程の航空券が安い。おそらくクリスマスにジムは開かない。ジム…いや事務仕事もない。行くしかない!
ということで行先はヒューストンに決定。宿を探すが、最安でも1泊30ドル程度。物価の高い米国を実感する。3泊の予定にしたので約100ドル。貧乏旅行者には厳しい国だ。
さらに米国に入国する際にはESTAというVISA免除プログラムを申請しなければならない。それにも少し費用が掛かってしまった。
さて飛行機に乗り込む。
2時間半ほどでヒューストンに到着。時刻は午後10時ごろ。公共交通機関もあるようだが、やめておく。夜、慣れない土地、安全には代えられない。廃車アプリ「Uber」のお世話になる。5分ほどで空港に車が到着。運転手と久しぶりの英会話を楽しむ。
いよいよアメリカや!
とにかく道がデカい。闇にそびえる摩天楼のような建物がたくさんある。車内で宿の雰囲気を勝手に想像する。下町感のある、ごみごみしたところだろうか?
閑静な住宅街。予想は覆された。一見普通のアメリカン家屋に「ユースホステル」の看板。呼び鈴を鳴らして入れてもらう。安宿にありがちな、やかましい雰囲気はなかった。
夜も遅く何も出来そうになかった。とりあえず近所のスーパーに朝食用の食材を買い出し。やはりアメリカ。レジも全自動式だった。それでも店員に怒られてしまった私。機械の使い方がわかりませんでした。
昭和世代にはつらい…
さあクリスマスのアメリカ…如何なるものか。
筋肉スパゲッティ
筋肉スパゲッティ?
正しくは鶏ガラスパゲッティ!
100g(乾麺)当たり13gのタンパク質を誇るスパゲッティ。ただの炭水化物補給食材と侮るなかれ。ボディビル界のレジェンド、マッスル北村さんも増量期に食べておられました。ここ10年ほど自ら麺を購入することのなかった私。しかしマッスル北村さんのおすすめは無視できません。
骨の髄まで食べ尽くす。
昨今、スーパーでは品切れも多くなってきています。特に私の住む町では…そんなあなたにも作れる、鶏ガララーメンならぬ鶏ガラスパゲッティをご紹介。冷蔵庫の整理にも使える料理です。
まず鍋に鶏の足をぶち込みます。
何で鶏の足なん?
メキシコでは鶏のレバーとセットでパックされている鶏の足。レバーを先に片づけた私。足が冷凍庫の中で食べられる時を待っておりました。こいつで出汁を取ります。
鶏の足が手に入らない方は、他の鶏の部位でもスープの素でも良いと思います。豚足でも良いじゃないでしょうか。手に入れば…
骨のエキスを余すことなくいただくために、時間をかけて煮続けます。
そしてこの出汁取りタイムが重要。この間に冷蔵庫のくず野菜を細かく刻んでおきます。最後に薬味となるものです。この日は、ネギ、ニンジン、ショウガを使いました。
さあ鶏足汁が煮えたぎってきました。
このような手鍋に半分くらいの水分量。そこにスパゲッティ200gを放り込みます。
私の場合は7分茹で。
少し固めですが、足の味見をしているうちに麺がふやけます。それも考慮しての固め仕上げ。ちなみに湯切りはしません。鍋ごと頂く。出汁まで頂く。
(食べているうちに麺が全部の汁を吸ってしまいましたが…)
これで少なくとも26gのタンパク質を補給し、相当な量の炭水化物も摂取できました。デカくなること間違いなし。スパゲッティじゃなくて、うどんにでも中華麺にでも合う食べ方だと思いますのでお試しください。でもタンパク質補給麺はスパゲッティです!